画面の向こうには人がいる
とく名のチャットやけいじ板のルールとマナー
インターネットのチャットやけいじ板は、そばにいない遠くの人や会ったことのない人と意見のやりとりができ、とても楽しいですね。でも会ったことのない相手だからこそ、マナーとルールには気をつけなければなりません。とく名(発信する人の実名を出さない)でやりとりするチャットやけいじ板、SNSを気持ちよく安全に使いこなせるようになるためには、どんな心がまえが必要でしょうか。
楽しく活用するために気をつけよう
いつもよりもていねいに
とく名でやりとりするチャットやけいじ板、SNSでは、おたがいに相手を知らないので、書かれている文字だけを追いかけていると、画面の向こうに人がいるという意識がうすれがちになることがあります。また、自分の名前を出さなければ何をしてもだいじょうぶ、と思いこんでしまうこともあります。そのため、つい感情をむきだしにしてらんぼうな言葉を使い、それがもとで大げんかになってしまうこともあります。でも、画面の向こうにはかならず人がいます。顔を合わせて話をしているときと同じ心づかいを忘れないようにしましょう。きちんと相手の言葉を読んで、すぐかっとなったりせず、しっかり言葉を選んであなたの気持ちや考えを表現できるようになったら、チャットやけいじ板、SNSの上級者です。ネットでも、ふ段のやりとりでも、常に相手の立場になって考えることができる人はすばらしいですね。
大勢の人が参加しているチャットやけいじ板、SNSを使う時は、次のようなことに注意しましょう。
- テーマに関係のない話題や身の回りのごく一部の人にしかわからない話をしない。
- 見た人をいやな気持ちにさせるようなことや乱暴な言葉は使わない、本人に面と向かったら言えないようなことは書かない。
- ぱっと見ただけでかっとなってやりかえさない。
- 意味のないことや不ゆ快にさせることを書きこんでくる人がいたら相手にしない。
- きちんと利用規約を読んで守る。
チャットやけいじ板、SNSでは、会ったことがなく年れいも立場もぜんぜんちがう人ともやりとりができ、また、そのような人たちがあなたのやりとりを見ています。おたがいのことを知らない、会ったことがない同士だからこそ、ふ段よりていねいにやりとりするように心がけましょう。
あっというまに広がってしまう!
チャットやけいじ板、オープンなSNSは、そのとき参加している人以外にも、見ている人がたくさんいます。このような場所では、個人情報やプライバシーにかかわることはやりとりしてはいけません。自分の情報を書きこむことはもちろん、相手の個人情報を教えてもらおうとしたり、人には知られたくないことを聞きだそうとしたりすることはマナーい反です。インターネット上に流された情報はあっという間に広がってしまい、そうなるともう完全に消すことはできません。くれぐれも気をつけましょう。
「いたずらのつもり」ではすまされない?
とく名のけいじ板やSNSでは、だれが発信したかわからないのでしょうか。
けいじ板などのページを提供しているサーバーや、パソコンをインターネットに接続しているプロバイダには、いつ、どのコンピュータから、どのページが見られたかの記録が残されています。悪質な書きこみが通報されて、警察の求めがあれば、プロバイダはこの記録をわたす義務があります。この記録を調べると、いつ、どのコンピュータを使ってやったことかをつきとめることができるのです。
とく名のけいじ板にいたずらのつもりでウソの犯罪予告をした人が、実際にたいほされた事件もあります。だれかに迷わくがかかれば、当然書きこみをした人が罪に問われます。とく名だからといって、人を傷つけたり、迷わくをかけることを目的にしてネットを使うべきではありません。
チャットやけいじ板、SNSに人の悪口を書いたり、わざと個人情報をのせたりすることはとても悪質です。画面の向こうには人がいることを忘れずに、人の気持ちを思いやることができるようになりましょう。
また、悪意ある書きこみがあったときは相手にしないようにしましょう。やり返したりすると、ますます迷わくな書きこみをしてくるかもしれません。だれかが書いた悪口に同意したり、あおったりすれば、あなたも加害者の一人になってしまいます。悪口や悪意のある書きこみは無視して、しばらくチャットやけいじ板、SNSからはなれてみるのもいいでしょう。あまりにしつこく、悪質な場合は管理者に通報することもできますが、あてにならないこともあります。